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社員紹介 バス運転士Team Member   Bus Driver

運転士として活躍する若手社員から、入社の経緯や仕事で大切にしていること、これからの目標について伺いました。

常に安全と気配りを忘れずに

岩手県交通株式会社 花巻営業所   運転士
鎌田  脩孝
取材:2019年7月

スクールバスの運転手さんに憧れて

私には子どもの頃、なりたい仕事が2つありました。ひとつは技術者、もうひとつは、バスの運転士です。幼稚園、小学校とスクールバスを利用していたのですが、その時の運転手さんがとても優しい方で、こんな人になりたいと憧れを抱いていました。

その後、私が選んだのは技術者の道でした。工業高等専門学校に進み、卒業後は重機会社に入社しました。機械の修理が主な業務で、難しくもありましたが直った時には達成感があり、やりがいも感じていました。ただ、気がかりだったのは転勤があることです。私は一人っ子で、父は他界しており、実家には祖父母と母が暮らしていました。祖父が体調を崩してしまい、家族のことが心配だったのですが、県外での勤務のためなかなか家に戻ることができません。悩んだ結果、退職を決めました。

岩手に戻って来て、何の仕事に就こうかと考えた時、頭に浮かんだのがバスの運転士です。どうせならやりたいことに挑戦してみよう。岩手県交通の運転士募集を目にして応募しました。

入社から運転士になるまで

岩手県交通に入社したのは2017年4月、24歳の時です。
当時、私は大型免許を持っていなかったのですが、資格取得支援制度(免許取得支援制度)を利用することができました。資格取得支援制度とは、資格取得にかかる費用を会社が補助する制度です。

私の場合ですが、入社後の流れは次の通りです。

4月 自動車学校に通学し、大型免許を取得。※約3週間
5月上旬 教習開始。矢巾営業所でバスを運転。アナウンスの仕方も学ぶ。※約1週間
岩手県交通本社で運転に関する法律など、より実践的なことを学ぶ。
5月中旬 配属先で実習。実家のある花巻市を希望し、花巻営業所の配属が決定。指導運転士のもとで運転実習。まずは回送車を運転しながら路線を覚える。
6月下旬 テスト。所長が同乗して運転のテスト。合格すれば一人で運転できるようになる。

ドライバー業界はゼロからのスタートでしたが、約3カ月の研修期間を経て、7月には運転士になることができました。ですが、ひと通りできるようになったかなと思えるまでには1年くらいかかりました。

運転士にとって大切なこと

運転士になり2年半が経ちました。現在は花巻エリアの路線バスの運転を担当しています。

働いて改めて感じるのは、安全第一の仕事だということです。時刻表より遅れが生じ、急がなければと焦ることもあるのですが、お客様を危険な目に合わせることは絶対にあってはいけません。

人間ですので、気持ちが昂りそうになることもあります。けれど、プロとしてお客様の命を預かっている自覚を持ち、常に冷静であることを心がけています。

花巻エリアは高齢の利用者も多く、手押し車のおばあさんが乗車することも珍しくありません。乗り込むのを手伝い、感謝されたこともあります。

また、花巻空港線を担当すると、県外からのお客様が利用されます。その際には、経路や所要時間など詳しく説明することで、安心して乗車いただけるように気をつけています。

運転士は安全第一の仕事であると共に、気配りの仕事でもあると思います。

直接感謝してもらえる仕事

やりがいを感じるのは、お客様から「ありがとう」と声をかけていただいた時です。
同じ時間、同じ場所から利用する常連さんもいて、降りる時に「いつもありがとう」とお礼してお菓子をくださる時もあります。

世の中には色々な仕事がありますが、地域の方々の足代わりとなり、直接感謝してもらえる仕事に就けて良かったと感じています。

今後の目標は、お客様に喜んでいただくためにも、運転技術にさらに磨きをかけていくことです。そして、バスの運転士にとって花形でもある観光バスも、いつか運転してみたいと思っています。

プロフィール

鎌田  脩孝 (かまだ  しゅうこう)

1993年生まれ。花巻市出身。
一関高専卒業後、重機会社に入社。約3年半勤務し退社。2017年4月、岩手県交通に入社。支援制度を利用して大型二種免許を取得。

現在、花巻営業所の運転士として活躍。趣味はドライブ。休日にも愛車を運転し、岩手県外へ遠出することも。